V2H

ヴィークル・ツー・ホーム(Vehicle to Home)の略称で、電気自動車(EV)プラグインハイブリッド車(PHEV)などの大容量バッテリーに蓄えられた電気を、車(Vehicle)から家(Home)に戻して活用するシステムを指します。

 

EVやPHEVが搭載するバッテリーは近年、長距離走行のニーズに対応するため大容量になっており、定置型蓄電池の数倍から数十倍の容量があります。しかし、どれだけ大容量のバッテリーであっても、車が走行していない時間帯には活用できないため、宝の持ち腐れ状態といえるでしょう。

 

この使われていない時間帯の大容量バッテリーを家庭用電源として有効活用するためのシステムがV2Hです。V2Hは平常時から災害時まで幅広く活用することが可能で、たとえば、太陽光発電と一緒にV2Hを導入すると、日中に太陽光発電でつくった電気を車に蓄えておき、夜間に車から家に電気を戻して家で使うこともできるので、電気代の節約につながります。

 

また、大きな災害が発生して万が一停電した場合、V2Hを通じて家に電気を供給することにより、EVやPHEVを非常用電源として活用できます。ただし、V2Hを導入するには電気の直流と交流を切り替える専用のV2H機器(充放電設備)が必要で、車両もV2Hに対応している必要があります。